床上浸水時の応急修理制度とは?
最大70万円もらえる申請方法
床上浸水の被害を受けたら、応急修理制度で最大70.6万円の修理費用が支給される可能性があります。この記事では、対象になる条件・申請の流れ・必要書類を実物写真つきで水害復旧の専門業者が解説します。
❶ 半壊以上で最大70.6万円、準半壊で最大34.3万円の修理費用が支給される
❷ 災害救助法が適用された地域で、罹災証明書があれば申請可能
❸ 申請は自分→自治体→業者の流れ。必要書類は5種類(実物写真で解説)
❹ 火災保険との併用OK。両方使えば修理費用の自己負担を大幅に減らせる
応急修理制度とは?
応急修理制度は、災害救助法に基づいて、被災した住宅の修理費用を自治体が負担してくれる制度です。正式には「住宅の応急修理」と呼ばれ、被災者が日常生活を送れる最低限の修理を行うことを目的としています。
この金額は直接業者に支払われる仕組みで、被災者が立て替える必要はありません。自治体が業者に直接修理を依頼し、費用を支払います。
応急修理制度は公的支援、火災保険は民間の保険であり、まったく別の制度です。両方を活用すれば、修理費用の自己負担を大幅に減らせます。応急修理制度でカバーしきれない部分を火災保険で補う、という使い方が効果的です。
対象になる条件
応急修理制度を利用するには、以下のすべての条件を満たす必要があります。
災害救助法が適用されている
お住まいの地域に災害救助法が適用されていることが前提です。大雨・台風・地震などの大規模災害では多くの自治体に適用されます。適用されているかどうかは自治体のWebサイトや窓口で確認できます。
罹災証明書で「準半壊」以上の認定を受けている
罹災証明書の被害認定が「準半壊」「半壊」「大規模半壊」「全壊」のいずれかであること。「準半壊に至らない(一部損壊)」の場合は対象外です。
応急修理を行うことで居住が可能になる
修理をすれば住み続けられる状態の住宅が対象です。全壊で修理しても住めない場合や、すでに応急仮設住宅に入居している場合は対象外となります。
自ら修理する資力がない世帯
半壊・準半壊の場合は、自力で修理する資力がないことが条件です(「資力に係る申出書」を提出します)。大規模半壊・全壊の場合は資力要件はありません。
申請の流れと必要書類(実物写真つき)
応急修理制度の申請は、被災者→自治体→業者の順で進みます。以下の5ステップで手続きが完了します。
以下で紹介する書類の様式は自治体によって異なります。実際の申請書類は、お住まいの市区町村の窓口で受け取るか、自治体のWebサイトからダウンロードしてください。本記事の写真はあくまで参考例です。
1
自治体に申し込む
以下の2つの書類を市区町村の窓口に提出します。
氏名・住所・被害状況などを記入します
半壊・準半壊の場合に必要。自力での修理が困難であることを申告します
※大規模半壊・全壊の場合、資力に係る申出書は不要です
2
業者が修理見積書を作成
自治体が指定する(または被災者が選んだ)業者が現地を確認し、修理見積書を作成します。
業者が修理箇所・数量・金額を記載。上限額(70.6万円 or 34.3万円)の範囲で作成します
3
自治体から業者に修理依頼書が届く
自治体が申請内容を審査し、承認されると業者宛てに「修理依頼書」が送付されます。この書類が届いてから修理が始まります。
自治体から業者に直接送付される。この書類が届いてから工事開始
修理依頼書が届く前に工事を始めてしまうと、制度の対象外になる可能性があります。「早く直したい」気持ちはわかりますが、書類が届くまで待ちましょう。
4
修理の実施と写真記録
業者が修理を実施します。修理の施工前・施工中・施工後の写真を記録する必要があります。
施工前・施工中・施工後の写真を貼り付けて自治体に提出します
5
自治体が業者に費用を支払う
修理完了後、業者が自治体に完了報告書と請求書を提出し、自治体から業者に直接費用が支払われます。被災者が修理費用を立て替える必要はありません。上限額を超えた分は被災者の自己負担になります。
対象になる修理の範囲
応急修理制度で対象になるのは、日常生活に必要最低限の修理です。すべての損傷を元通りにする制度ではありません。
屋根・壁・床の修理
ドア・窓などの開口部
水回り(トイレ・キッチン・浴室)
電気・ガス・水道の配管設備
衛生設備の修理
外構(塀・門・カーポートなど)
家具・家電の買い替え
グレードアップ工事(元よりランクの高いキッチンや洗面台への交換など)
全壊で居住不能な住宅の修理
被災前から存在していた経年劣化の修理
修理費用が上限額(70.6万円 or 34.3万円)を超えた場合、超過分は被災者の自己負担です。ただし火災保険の保険金で超過分をカバーできるため、応急修理制度+火災保険の併用が最も効果的です。
注意点・よくある落とし穴
申請期限が短い
応急修理制度の申請期限は、原則として災害発生から1ヶ月以内です。大規模災害では延長されることもありますが、罹災証明書の取得に時間がかかることを考えると、被災後すぐに動き始める必要があります。
修理依頼書が届く前に工事を始めない
自治体から業者に修理依頼書が届く前に工事を始めてしまうと、制度の対象外になる可能性があります。緊急の応急処置(ブルーシートで覆うなど)は別ですが、本格的な修理は書類を待ちましょう。
応急仮設住宅に入居すると使えない
応急仮設住宅(みなし仮設含む)に入居した場合、原則として応急修理制度は利用できません。「自宅を修理して住み続ける」か「仮設住宅に入る」かの選択になります。
施工前の写真がないと完了報告できない
修理の完了報告には施工前・施工中・施工後の写真が必須です。工事が始まる前に必ず被害状況の写真を撮っておきましょう。すでに掃除を始めてしまった場合でも、残っている被害箇所は撮影しておいてください。
よくあるご質問
はい、併用できます。応急修理制度は公的支援、火災保険は民間の保険であり、別々の制度です。上限額を超えた修理費用を火災保険でカバーすることも可能です。
自治体によって対応が異なります。自治体が指定する業者リストから選ぶ場合と、被災者が自分で業者を選べる場合があります。事前に自治体に確認しましょう。
罹災証明書の被害認定が「準半壊」以上であれば対象になります。床下浸水で準半壊以上の認定を受けるのは難しいケースが多いですが、被害の程度によっては可能性があります。
原則として修理前に申請が必要です。修理依頼書が届く前に工事を完了してしまうと対象外になる可能性が高いです。ただし、自治体によっては事後申請を受け付けるケースもありますので、まずは窓口に相談してください。
賃貸住宅の場合は大家(所有者)が申請する形になります。入居者から大家に制度の利用を提案することは可能です。
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関連コラム
⚠ 免責事項
・本記事の内容は一般的な応急修理制度の情報を解説したものであり、特定の自治体・災害に基づくアドバイスではありません。
・制度の対象条件・上限額・申請方法は自治体や災害の種類によって異なる場合があります。必ずお住まいの自治体にご確認ください。
・上限額は2024年時点の情報です。制度改正により変更される場合があります。